2050年に向かってのコミュニティ創り

2050年に向かってのコミュニティ創り

OLYMPUS DIGITAL CAMERA経済成長が最優先、それに裏づけされた西洋文明を世界に広めようという近代の歴史、価値観に、近い将来、大きな転換が求められていると考えています。
そのようなときに、新しい「平和な、しあわせな世界」を創るために、自然環境、資源、経済、国家、などと、どうのように関わっていったら良いのか。そして、自分たちの暮らしを、どう築いていったら良いのか。
小さなカオハガン島に、「2050年」を目指して、そのモデルとなるようなコミュニティを、そして、人と人との結びつきを、島民たちと一緒になって創りたいのです。
この創造に、ぜひ、参加をしてください。

私、崎山克彦は、2017年の5月末に、カオハガン運営の細かい実務からは引退させていただきました。その後も、カオハガンに住まわせていただいて、よりゆっくりとしたペースで、島創りに、貢献させていただきたいと思っています。
現在、杉浦佑子さん、後藤嘉恵さん(エラミル・よしえ)のお二人が、カオハガンに住んで、マネージャーとして、そのための引継ぎをしてくださっています。
今後、この趣旨にご賛同される方々に、ぜひ、カオハガンの運営に参加していただきたいのです。よろしくお願いを申し上げます。

私が引退した際に残した島の将来のビジョンがこちらです。

カオハガン島のビジョン

1. カオハガンの、ほとんど人の手が入っていない、美しい、清浄な「自然」を、そのままに保ちます。

2. カオハガンの島民たちは、ほんとうに幸せを感じて暮らしています。
それは、「自然」からたくさんの恵みを直接にいただき、それに感謝をし、皆で分かち合っているからです。その恵みとは、魚や貝、食用そして薬になる植物、太陽の光、清浄な雨、爽やかな風、などです。
これは、「カオハガンの暮らしの文化」、と言ってよいでしょう。島民みんながその文化に誇りを持ち、それを末永く保つように努力をしましょう。

3. そうすると、国の内外から、たくさんの人が、カオハガンの「自然」を楽しみ、「文化」を感じ、癒され、学ぶために、カオハガンに来てくれます。

4. そんな人たちのために、カオハガンの宿泊の施設「カオハガン・ハウス」を充実させます。そして、たくさんの島民に働いてもらいます。島民たちに、キルト、木工クラフト、ココナツ・オイル、食塩、ニームのお茶などをつくり、それから、マッサージなどをして、適切な、収入を得てもらいます。

5. これからは、世界中の各地で、このような、地元の「自然」と「文化」を守ることが大切になってくるでしょう。カオハガンに、そのモデルとなるような場所(コミュニティ)をつくります。
そんな場所「カオハガン」に、世界中から人々がやってきて、交流をする。そんな、新しい世界の平和に貢献するような、「カオハガン」にしましょう。

つまり、カオハガンのすばらしい「自然環境」と、その伝統的な「自然と共にある島民の暮らし・・・文化」を、しっかりと守り続ける。そして、島民たちに、カオハガンの暮らしに適応した収入の道を確保するということです。
そうして、その魅力が広まり、学びの態度でたくさんの人たちが島を訪れてくれる。世界中に異なった文化が存在することを認め合った人たちが、たくさんカオハガンにやってきて、交流をしてくれる。新しい生き方、命のあり方を考えてくれる。家族のあり方、子どもの育て方を学んでくれる。
それが、これから、世界に必要となる「新しい価値観」のベースとなり、新しい世界の平和に貢献できるのではないでしょうか。

私は、心から同意のできる、とても良いビジョン、将来像であると思います。
長い人類の歴史の中の、ごくごく最近の科学革命、産業革命の結果、極端な、経済最優先の社会創りが世界中に広まろうとしています。しかし、アメリカ、欧州、日本などの先進国の人々は、その現状にあまり、しあわせを感じていません。
そして、哲学者、思想家の中には、このままでは人類は破滅するなどと言う人も多いのです。まったく異なった、新しい価値観の社会を創造しなければ。
そんな今、次の価値観の一つの原点でもあるような、この「ビジョン」はすばらしいし、絶対に守らなければならないものと感じます。そして、カオハガンには、それが創れる、しっかりとした素地があると思います。

島民たちと一緒になって、手付かずのような美しい自然、そして、その自然と共にある島民たちのしあわせな暮らしを、これからも、しっかりと守っていきましょう。