カオハガンでのキルトつくり

d-2現在カオハガン島だけで、100人以上の人たちがキルトを縫っています。島を歩くと、島中で、家でキルトを縫っている人たちと出会います。女性だけでなく、男性も縫っています。またそのほかに、付近にあるパンガナン、パンダノンという二つの島でもキルトを縫っています。
そんなキルトつくりを運営するために、「非営利団体」を創設しました。カオハガン島に、伝統的なとんがり屋根の「キルト小屋」を建て、そこでは、いつも、10人近くの中心となる女性たちが、キルトを縫いながら、まとめの仕事をしています。彼女たちには、毎月給与を支払っています。
彼女たちは、月に二回ほど、一時間ほど離れたセブ島の街に行って、生地を買ってきます。布が到着する日は、キルト小屋はたいへんな騒ぎになります。好きな色や柄の生地を、少しずつ皆で分け合って、家に持って帰ります。
そして、3~4ヶ月が経ってキルトが出来上がると、それを持ってキルト小屋にやってきます、そして、そこにいる、かなり長くキルトを縫っていて、その技術力も高い選ばれた島民たちが、それを審査、評価し、問題がなければそれを、買い取るのです。
そのキルトを、今度は、順子が中心となって、たくさんの方々に助けていただきながら、世界中で販売しています

今、世界中でキルトがつくられていますが、最近の傾向としては、機械に頼ったキルトつくりが普及し始めています。表面のデザインもどちらかといえばパターンに頼り、キルティングは機械が行うといったキルトつくりが、アメリカでは主流になりつつあるのです。そんな中で、「カオハガン・キルト」は、自由なデザイン、すべてが手仕事で創られているので、アメリカでは、「これは、全部、手で仕上げたの」と感心され、高い評価を受けているのです。
このように、大きな自然に包まれて暮らし、その自然を大切にし、そしてその自然と共にあるシンプルな暮らしを続け、ほんとうに自由に、愛を込めてつくっている、すべてが手創りの「カオハガン・キルト」は、独自な、すばらしい発展をしているのです。

カオハガンでは、平均して一家族に一人の人が、キルトを縫っています。キルトからの収入が、カオハガンの人たちの暮らしを大きく支えているのです。
これからの世界に、最も大切、必要となる、「自然」と「愛」に溢れた「カオハガン・キルト」を、どうか応援してください。そして、カオハガンの人たちの、自然と共にある素朴な、手創りの暮らしを、支えてください。

キルトは、洗濯ネットに入れれば、ご自宅の洗濯機でも簡単に洗えます。壁にかけて飾るだけでなく、ベッド・カバー、敷物、ソファのカバー、こたつ掛け、などとして、アメリカの開拓時代と同じように、日常の暮らしの中で、楽しくどんどんと使っていただけるとうれしいです。