カオハガンの年越し

 明けましておめでとうございます!

 本年、2019年の皆様のお幸せを、心よりお祈り申し上げております。

 

 2019年第一報の「ホーム・ページ」です。

 カオハガンでの、年越しを、お伝えします。

 夕方、お客様と村を回ったが、各家では料理の準備をしているらしく、まだ年越しの活気がおもてには出ていない感じだ。ブタを殺して、丸焼き、レチョンの用意をしている家が何軒かあった。

 村の東側の海岸に行ってみた。一昨年のクリスマスには、ここで、ジャニスの家のレチョンをいただいて、とても楽しかったのを覚えている。ジャニスがセブから帰ってきていて、今年はここで年を迎えるらしい。レチョンを焼く準備をしているようだ。ジャニスはカオハガンの長年のお客様の大和様から奨学金をいただき、大学を卒業し、看護師の資格を取って、ずっとセブの大きなチョンワ病院で看護師として働いている、魅力に溢れる女性だ。

 「レチョンが焼けたら、ぜひ戻っておいでよ。多分11時からだと思う」と言われた。ぜひジャニスに会いたい。ぜひ戻ってこよう。

 今年も、「カオハガン・ハウス」の年越しのお客様が10数人。夕食はいつものように、賑やかに乾杯をし、しかし、8時から村でディスコがあるとのことで、なんとなくバラバラに解散してしまった。

 

 毎年、8時から大音響が鳴り響くが、行ってみるとまだ誰も来ていないのを、私は知っている。だから、かなり疲れていたので、寝てしまった。10時に目を覚まし、村の方に、暗い中を歩いていった。バスケット・コート付近には大音響が鳴り響き、チカチカと光のラインが輝き、飛び替っているのだが、誰も踊っていない。

 また、ちょっと早いが、ジャニスの家の裏側の海岸に行ってみた。昼間と違ってちょっと閑散としているが、お年寄りたち何人かが椅子を出して座っていた。少ししたら何人かが動いて、フォロミナと二人になってしまった。フォロミナは私が「お母さん」と呼んでいる、私が、島でいちばん愛しているお年寄りなのだ。スヤスヤと寝ている孫を抱いているフォロちゃんと二人きり。数十メートルに広がる東側の海岸には誰もいない。夜空には、薄明かりが美しい。吹き渡る風がすばらしく心地良い。「ハヤハイ・カーヨ!(風が気持ち良いよう!)」。何か夢見心地になってホロちゃんと二人で、爽やかな、幸せを感じる時間を過ごしていた。

 そうしたら、ジャニスの弟が顔を出して、私を見つけ、「お出でよ!」と言う。少し経ってから、離れがたかったのだが、ホロちゃんと別れ、ジャニスの家に行く。電気が煌々とついて、机の上には、焼きあがったレチョンが乗せられ、料理がたくさん並んでいる。が、長椅子には母親のイザベルが横になって寝ていて、まだのようだ。弟が私に「座れ」といって、レチョンを切って皿に乗せてくれ始める。少しずつ、ジャニスのたくさんの兄弟たちが、奥側にある二階から姿を現す。皆ニコニコして「ハッピー・ニュー・イヤー!」。コップにラム・コークを注いで渡してくれたので、飲み始める。切ってくれたレチョンの、まだパリパリした皮を食べ始める。「美味しいーよう!」ぞろぞろと、家の内外から人が集まってくる。ジャニスが二階から降りてきた。ちょっと太めになったようだが、相変わらの美しさで、ニコニコとしている。「ハッピー・ニュー・イヤー!」。それからはガブガブとラム・コークを飲み続け、レチョンをパクパクと食べて、もう幸せ。いやー、し、あ、わ、せ、だよー。

 

 11時半から、ポントグに集まって、対岸のマクタン島、セブ島で、年越しに打ち上げられる花火を見ようと、お客様と決めていたので、お別れを言ってポントグへ。

 途中、バスケット・コートでは、大音響が鳴り響き続け、そうして、輝き交差する光の中を、大勢が狂ったように踊っていた。時間がないが、輪に入って踊りまくる。女の子たちが寄って来て、大騒ぎになる。いやあ、楽しいよう。でもちょっとでわかれて、砂浜へ。

 浜は真っ暗だったが、数人の人影が見えた。タマキちゃんの隣に寝転がって、ワー、気持ちが良い。対岸では、少しずつ花火があがり始めている。

 セブの家々、ホテル、商店などで、年越しの瞬間から、大量の花火が打ち上げられるのだ。三十年ほど前、何回か、セブのエレナさんの家で年越しをして、花火を打ち上げ、空を見上げたが、真上に大きく打ち上げられた花火はすばらしかった。が、カオハガンからは遠くにではあるが、もう、たくさんの何百という色とりどりの花火が、一度に、きれいに、くっきりと見えるのだ。

 「5分前になったら教えて」といって寝てしまったようだ。「5分前よ」と起こされる。前に人が立っているようなので、起き上がって、砂浜の先端近くに行って、腰を下ろす。「もう少しで、年が変わるんだ」。何か感激が込み上げてきた。そうしたら、何かが私の胸にもぐりこんできたのだ。ワンタだ。普段からワンタは私に接してくるが、今日は何か違う。もう胸にもぐり込んできて、ぴったりと身体を寄せてくる。私もしっかりと抱きしめた。心臓の音がドキドキと聞こえてくる。そうしたら大きく広がる海の遠い対岸で、次々に、たくさんの花火が打ち上げられ始めた。いやあ美しい。まん丸の花火がもう数十箇所に輝き、消えてゆき、また輝く。もう夢のようだ。ワンタがグングンと身体を寄せてくる。また、違う、夢のようだ。「今年も幸せになるな」と、心から感じてしまった。「わあー、うれしいよう!」。ずうっとワンタを抱っこして、幸せに浸かっていた。いつものように人間の女の子ではないが、自然が広がったようで、この感覚もけっこう良いねええ。

 

 30分くらい経って、タマキちゃんはじめ、お客様何人かと村に戻る。ジャニスの家に戻って、「ハッピー・ニュー・イヤー!」。また、ディスコでちょっと飲んで、踊りまくって、幸せに包まれて部屋に戻る。シャワーをとって、2時にフトンに入り、寝てしまった。

 すばらしい、楽しい、なにかいろいろなすべてに包まれた、幸せな年越しでした。

 2019年も、きっと、また、すばらしい年になると感じました。そして、もちろん努力をしますし、祈っております。

 

 

皆様、昨年はほんとうにお世話になりありがとうございました。感謝でいっぱいです。今年もよろしくお願い申し上げます。

 

    2019年1月2日

 

      崎山 克彦

 

 

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