カオハガンキルトという伝統をつなぎたい、クラウドファンディングを9月28日(火)まで実施しております。コロナ禍の若者応援プロジェクトとして立ち上げました。
カオハガンキルトを応援購入していただくことで、キルトをつくるための材料を購入し、若手キルターにオーダーを出すことができます。また、キルト創作の材料となる刺しゅう糸や縫い糸を寄付するという応援のかたちもあります。
カオハガン島の若者たちの新しいチャレンジをぜひ応援してください!
目次
プロジェクト概要
1.南の島で生まれたカオハガンキルトという新しい伝統を次世代につなぎたい
2.コロナ禍で収入源を失った島の若者への持続可能な収入の道をつくる
3. 島の自然を愛するキルターが描くカラフルなキルトで世界の人々のライフスタイルを楽しく彩る
応援の方法
1).クラウドファンディングにて応援購入
2).キルト材料の刺しゅう糸、縫い針を寄付にて応援
詳しくはこちらからご確認ください
スケジュール
2021年9月5日 プロジェクトスタート!
2021年9月28日 プロジェクト終了
2022年2月1日 リターン品発送開始
目標金額 150万円
達成金額 488,280円
プロジェクトを立ち上げた経緯
フィリピン、カオハガン島という小さな島で約30年前から創られているカオハガンキルト。実は、キルトのことを知らずに育ったお母さんたちが、創りあげた新しい伝統です。
カオハガン島に移り住んだ吉川(崎山)順子が、何もすることがなくて麻雀をしていたお母さんたちに、キルトというものはどんなものなのかということを伝えました。せっかく時間があるなら楽しくキルトを創って、少しでも家計の足しにできればという吉川順子の想いが広がり、少しずつキルトを創りたいと申し出るお母さんが増えてきたそうです。
お母さんたちは、基本的なキルトの作り方は習ったけれど難しかったので、独自の発想で愛する島の景色をモチーフにして、自由にハサミを動かし、糸で縫い付けていきます。それは、従来のキルトとは違い、暖かい南の小さな島で創造された新しくどこか懐かしい作品。カオハガンキルトに魅了された人々からは、「愛が溢れたキルト」と称賛されています。
この伝統を次世代に引き継ぎたい、コロナ禍で仕事に就けない若者に手仕事を、愛の溢れるカオハガンキルトで世界の人々を明るく元気づけたいとう想いからプロジェクトを始めました。
プロジェクト詳細
-カオハガンキルトとは?
カオハガン島は、フィリピン共和国の中央部、セブ島とボホール島の間に位置し、東京ドームひとつ分の小さな島に約700人の島民が住んでいます。
崎山克彦が1987年にカオハガン島に出逢い、退職金で島を購入。島での素朴な生活を綴った「何もなくて豊かな島」はベストセラーになりました。崎山は、「カオハガン・ハウス」という宿泊施設を始め、島民をスタッフとして雇用しました。
1996年にキルトスクールの校長を務めていた経験がある崎山の妻、吉川順子がキルト創りを島民に紹介したことで、カオハガン独特のオリジナルキルト創りが始まりました。現在では約70人の島民がカオハガンキルトを創っています。現在はフェアトレード商品としてオンラインショップでの販売を始め、島民たちにとっての大切な収入源でもあります。
カオハガンキルトの誕生秘話はこちらから
-新しい伝統を次世代に受け継ぎたい
お母さんたちは、カオハガンキルトをコツコツと創作してく中で、より島の自然の美しさに気づくことができ、自然を愛するようになりました。自由な発想で、想いのまま創作し、日本や世界の人々に感動を与えました。
お母さんたちはキルトの収入を得て、子どもを学校に通わせることができ、子どもたちは島の外で仕事に就くことに憧れ始める若者たちもでてきました。学校に通いながら、お母さんのキルト創りのお手伝いをする子もいましたが、島でキルトを創るよりも外で仕事をしてみたいという子もいました。それは、若者なら誰もが夢みる都会への憧れのような気持ちでした。
そんなとき、コロナの影響を受けて、カオハガン島を封鎖せざるを得なくなりました。観光業から収入を得ていたお父さんたちは、海で魚を獲ってくることで家族を養い、お母さんたちも、時間にゆとりがある分、丁寧に、生地を買う資金が少ない分、どんな小さな端切れの生地も大切に、キルトの創作を続けていきました。お父さんたちが観光業から離れて海に戻ったのと同じように、キルトを創り始めた頃を思い出すかのようにキルトを創っていくお母さんたちの姿がそこにありました。
一方、若者たちの都会での就職はというと、観光業、飲食業を含めたサービス業なども人員削減により、以前よりも難しい状況になっています。若者たちが、家族のために貢献したい、ずっとがんばってきた両親の代わりに働きたいという気持ちがあっても、収入を得る道を見つけることができない。若者たちがそんな現実に向き合ったとき、お母さんたちが創り続けた、世界中の人から愛されたカオハガンキルトがそこにありました。若者たちはお母さんの針と糸を持って、豊かな自然のモチーフを縫いつけていきました。
キルトの創り手であるお母さんたちの高齢化が進んでおり、これまで家計を支えてきたお母さんたちに、「次はわたしたちの番だよ」とカオハガンキルトを引き継ぐときがやってきました。 カオハガンキルトが始まった頃の作品と、今のキルトとは少し違いがあります。若者たちの作品は少し雑に見える場合もあるかもしれませんが、練習を重ねるごとに、よりきちんとできるようになっていきます。初期の作品を知っている方からは「あの頃のキルトの方が良かった」「初々しいキルトがあるなら販売して欲しい」という声も聞こえてきます。若者たちが新鮮な気持ちでキルト創りに挑戦すれば、周りをハッと驚かせるような作品ができあがるかもしれません。それほど、カオハガン島という自然の中で育った人たちはピュアなアートのセンスを持っています。これからのカオハガンキルト、どんな世界観が広がるのか、とても楽しみです。
資金の使い道
もともと、お母さんキルターたちの生活を支えるために、出来上がったキルトは「カオハガンハウス」が買い取り、販売していました。ところが、一番の販路であった日本でのキルト展がコロナの影響で相次いで中止になり、売り上げが大きく低迷しました。それでも、家計の支えとなる現金収入を得たいというお母さんたちがキルトを創ろうとはしていますが、資金が不足しているため、キルトの創作を抑えないといけない状況です。
この状態では、若手キルターがキルトを作る機会がありません。
応援購入をしていただくことで、次世代の若手キルターがあなたのために一枚のキルトを創作することができます。
また、いただいた資金をキルトの材料の購入や、カオハガン島から日本までのキルトの送料などに充てさせていただきます。
応援購入について
応援購入をしていただけましたら、次世代のカオハガンキルトを担う若手キルターが創作を始めます。若手キルターが普段見ている島の美しい景色をキルトに表現しますので、サイズだけお選びいただき、柄や色は若手キルターにお任せください。若手キルターの作品はベテランのキルターからの注意やアドバイスを受けながら創作するため、キルティングやアップリケが少しおおらかになる場合があります。これからの若者たちのキルトの雑な部分を愛し、大事にしていただけたらと思います。
※決済について
このクラウドファンディングは、従来のクラウドファンディングのサイトは使用せず、カオハガン島のオンラインショップにて決済を行っていただく形となります。
(掲載されているキルトはサイズ感を知っていただくためのサンプルです。ご購入後創作を開始しますが、柄や色はご指定いただけませんので、ご了承ください。)
画像をクリックすると決済ページが開きます。
*ひとつひとつ手づくりしているため、柄や色はそれぞれ異なります。世界でたった一つのあなただけのキルト。どんなキルトが届くか楽しみにお待ちくださいませ。キルト到着後の返品、交換はご遠慮いただいております。お選びいただく金額によって大きさが異なりますので、サイズをご確認ください。
カオハガンキルトの使い方
自然の命を吹き込まれたような生き生きとしたカオハガンキルトは、お部屋の中での存在感は抜群。ベッドカバーとしてお使いいただくのはもちろん、ソファに掛けたり、ピクニックに持って行ったり、お子さまのお昼寝のためのマルチカバーとしてお使いいただけます。飾っていただくのも一つの使い方ですが、暮らしの一部としてキルトを身近に感じていただき、ふとしたときに南国の温かさや爽やかな風を感じてください。
お手入れは、洗濯ネットに入れれば、ご自宅の洗濯機で簡単に洗えます。制作後、一度カオハガンの海で洗い、その後、真水と石鹸で洗って、太陽の光を燦々と浴びて仕上げています。洗濯による激しい色落ちはありませんが、白い物とのお洗濯はお避けください。
カオハガンキルト創設者の紹介
吉川順子
「セツ・モードセミナー」にてスタイル画を学ぶ。その後、服飾デザイナー、アーキテクチュラル・レンダラー(建築の完成予想図を描く仕事)を経て、1985年、パッチワーク・スクール「ハーツ&ハンズ」の講師となる。1990年、「ハーツ&ハンズ」の校長に就任、1992年退職。
その後フィリピンの小島カオハガンに移り住む。1996年からカオハガンでキルト製作の指導を開始。1997年からは各地で開催される「インターナショナル・キルトウィーク」主催の展示、販売に参加。以降、カオハガン・キルトの販売に専念する。
カオハガンキルトの歴史
1997年11月 「カオハガンキルト」が、インターナショナル・キルトウィーク主催の横浜の国際キルト展に初めて招待される。以後毎年、各地で開催されるインターナショナル・キルトウィークやギャラリー等で展示・販売を行う。
2009年1月 アメリカのネブラスカ大学内の「インターナショナル・キルト・スタディ・センター」にカオハガンキルトが永久保存される。
2009年10月 立命館国際平和ミュージアムで「フィリピン・カオハガンキルト展:持続可能な経済的自立のあゆみ」が1ヶ月間開催される。(図録:『カオハガンのキルトたち』)
2012年4月 フランス・ナントで開催された国際的なキルト展に出展、作品を展示・販売する。
2012年4月~6月 長野県北アルプス展望美術館にて「南の島のアートな暮らし-カオハガンのキルト展-」を約2ヶ月間開催。約100枚のキルトを展示、カオハガン島のキルター2名が来日して、会場でキルト制作を披露。(図録:『カオハガンキルト』)
2013年4月 東京都美術館で開催された日本現代工芸美術展で、カルメリータ・アイング作のカオハガンキルト「黒い丸」が出展される。
2016年3月 アメリカのナショナルキルトミュージアムで行われた「the National Quilt Museum’s 25th Anniversary contest」で、ホビン・スマリノグ・アバニョ作のカオハガンキルト「CAOHAGAN: With Virgin Natural Environment」が入選。
2017年1月28日~3月20日 神奈川県港南台でのカオハガン展を開催。
2018年-現在2021年8月 各地のデパートでの展示販売、ギャラリーでの販売。
* 2020年からコロナの影響で企画されていたキルト展が中止となりましたが、静岡、銀座、軽井沢の店舗からお声をかけていただき、展示販売が実現。